127 HOURS


こんにちは。飯塚です。

8月最初のブログです。
最近は、涼しくて過ごしやすいお天気が続いていますね。

写真は、最近観た映画『127時間』です。

アメリカの広大な国立公園の山々を、
「俺の第ニのhome」と豪語する男性フリー・クライマーが、
とある日のロック・クライミング中峡谷へ滑落し、
落石と断崖の間に腕を挟まれ、深い谷底に
閉じ込められてしまうというお話。

人当たりは良いが、人と深く関わるのはイヤという性格ゆえ、
この日も誰にも行き先を告げず、たったひとりでクライミングに来ていた男性は、
助けを求めても届かない「絶望の谷底」で、自分のこれまでの生き方について
トコトン反省させられる、「究極の127時間」を過ごすことになります。

実はこの映画、アメリカの登山家:アーロン・ラルストンさんの自伝を基に、
彼の過去の実体験を忠実に再現した作品なのですが、
正直劇場で予告編を観た時は、「結末は分かっているし、
何だか調子に乗りすぎて釈迦如来様に五行山に封印されちゃった
孫悟空みたいな映画だなぁ」ぐらいにしか思いませんでした。


しかし、いざ作品を観てみるとビックリ。
「これ、ドキュメンタリー映画?」と思うくらい映像がリアルで、
何だか自分まで断崖に挟まれているような気分になりました・・・。痛

大好きなジェームズ・フランコが主演、
おまけにジェームズ・ディ-ンを彷彿とさせるような憂いを秘めた
彼の表情が思う存分観られる映画ということで観に行ったのですが、
上映時間の約92%はフランコの苦しそうな顔・・・。

さすがの私も物語が進行するにつれ観ているのが辛くなり、
クライマックスの頃には、「ぎゃ~!もう何でもいいから
早く助かって~!」とただただ祈るのみでした。


いっそスクリーンの中に自分がダイブして、
「えぇーい、フランコ!ワシが助けちゃる!!」と彼の背中を抱きかかえ、
ロシア民話『おおきなかぶ』」の要領で引っ張り出してあげたい気分。

「出会えて良かったけれど、もう二度と観たくない映画」というものに、
生まれて初めて出会いました・・・。疲

あ!そういえば・・・
今「背中」というので思い付いたのですが、
皆さんは、本の「背(タイトル等が印字されている表紙の背中部分)」には
様々な形があるのをご存じですか?

(あぁ・・・なんて無理やりな繋げ方・・・)

本日は、そんな一般的な本の「背」の形について
何種類かご紹介したいと思います☆

まず一つ目は、「タイトバック」と呼ばれているタイプ。

表紙の背と中身の背を密着させ固めてあるので、
その名の通り非常に「tight(かたい・頑丈)」で、
本文を開いても、背の部分が動くことはありません。

お次は、「フレキシブルバック」。

こちらも表紙の背と中身の背を密着させてあるタイプですが、
「タイトバック」よりも柔軟性があるので、
本文を開くと背の部分がグニャリと曲がります。


「ノド」と呼ばれる見開き(本を開けた時に同時に目に入る2ページ)の
中央部分奥まで本を開くことが出来るので、読みやすいです。

ただ、本文を開くたびに背が曲がるので、
繰り返し長時間読んでいると、
背文字がダメになってしまうという弱点があります。

う~ん。
製品としての「耐久性」に優れた「タイトバック」。
ユーザーの使いやすさに繋がる「柔軟性」を持つ「フレキシブルバック」・・・。

はい、そこのアナタ。

今、「タイトバックとフレキシブルバック両方の強みを持つ
背の形はないのかしら・・・」と思いましたよね・・・?

フフフ・・・。
あるんです!
まさにオイシイとこ取りの背の形が!!
(何だかTVの通販番組みたいな口調・・・)

ズバリその名も、「ホローバック」。

本文を開くと、本文の背と背表紙の間に空間が出来るタイプなので、
背文字がダメになることもなく、本文も開きやすいです。

その頑丈さと開きやすさから、
現在ハードカバータイプの本の主流となっている背の形です。

こうして改めてご紹介してみると、
背の形ひとつとっても、実に様々な種類があります。
皆さんがお持ちの本の背は、どのタイプのものでしょうか?

また同じ製本方法であっても、
デザインや紙質によって雰囲気は大分異なります。

本文の内容を味わいつつ、本自体のデザインを楽しむのも、
読書の魅力のひとつかもしれませんね。

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